funker room 入居者さんインタビュー~自分の住む空間を自分でつくる(コーポ江戸屋敷)~

コーポ江戸屋敷「funker room」(ファンカールーム)。入居者の橋本さんがDIYでつくりあげているお部屋です。
2021年1月のご入居当初は、建築当時の仕様そのままでした。そこからコーポ江戸屋敷の入居者である職人シェアオフィス「BASE」(115号室)や、ご友人に手伝ってもらい、ご自身のペースで現在の状態までお部屋をつくってきました。
お部屋をゆっくり見せていただきながら、funker room のDIYのこと、コーポ江戸屋敷での暮らしのことを伺いました。


  • 橋本さんのDIY後

  • 入居前(Before)

コーポ江戸屋敷との出会い-想いが実現できる場所-

橋本さんがコーポ江戸屋敷に出会ったのは、もともとお知り合いだったコーポ江戸屋敷のコミュニティデザイナー半田兄弟からリノベーション完成見学会を紹介されたのがきっかけ。
その後、お引越しを検討されたタイミングで funker room のことを知ります。
「もともとバイクのカスタムが好きで、それと同じようにお部屋の改装にもとても興味がありました。自分の住む場をイメージして、自分の手でつくってみたいという想いが実現できる場所だと感じ、入居を決めました。」(橋本さん)

入居前からWEBサイトでコーポ江戸屋敷のリノベーション部屋の写真を見たり、リノベーション雑誌を見たりして、お部屋をこんな風にしたいな、と想像をふくらませていたそうです。


  • コーポ江戸屋敷221号室「木いろ」

  • コーポ江戸屋敷115号室「職人シェアオフィス BASE」

いざ、DIY!自分の住む空間を自分でつくる

お部屋のDIYは、まずは職人シェアオフィス「BASE」の良いなと思うところを真似するところからはじめました。構想をふくらませるために、実際に何度か「BASE」を見学しに行かれています。

そして「BASE」を参考に、初めにおこなったDIYは「壁紙はがし」。リビングから玄関にかけての広い面積、根気のいるDIYです。
「壁紙はがしは音がそんなにしないので、夜な夜なやっていました。壁紙って2層になっているんですよね。まず1層目をはがして、2層目はお湯をかけてふやかして取ります。」


  • 玄関入ってすぐ両面の壁を躯体あらわしに。

  • リビング壁面。とてもきれいな仕上り。

次におこなったのは、洗面室のDIY。
洗面台の設計はご自身で。
床は、床貼りができるご友人に教えてもらい進めました。最初は5段分貼るのに、丸一日かかりましたが、そこで「わぁ~、おもしろい!」と思ったそうです。


天井は解体してあらわし仕上げに。洗面台と棚板、床をDIYで改装。右手前の扉は既存扉に塗装を施した。


  • 教えてもらいながら貼った床

  • 入居時の状態(Before)

そこから約半年かけて、リビングの壁・天井塗り、建具づくり、家具づくりなどをじっくり進めてこられました。現在DIYは一段落。最低限ここまでやりたいと思っていたところまで一旦達したところです。

橋本さんから、お部屋のDIYを通して生まれた夢を教えてもらいました。
それは、自分で自分の家を建てること。自分の住む空間を自分でつくることが、ただただ楽しく、次第にそう思われるようになったそうです。


直筆のDIY設計図。いろんな箇所の計画が記録されている。

住みながらのDIYなので、ご入居当時は床が下地材の状態のお部屋で布団を敷いて寝られたり、
お仕事の傍らされている音楽活動用に防音室を検討するも壁と床の防音がどうしても難しく断念されたり。また、ツキシマコーヒーさん(団地内のカフェ)が入居者さんやご近所さん達を連れて、DIY中のお部屋に遊びに来られたことも。DIYとそれにまつわるエピソードは尽きません。


一番大変だったのはこの天井塗装。床の養生作業に手間がかかった。机や家具もDIY。

DIYを後押し。funker room を見守る人たち

橋本さんのご勤務先はガス設備の会社。お仕事柄住宅の工事現場を見る機会はありますが、ご自身の手で工事を行ったことはありませんでした。
DIYやってみたいけど、ほんとに自分にできるかな?という疑問はあると思います。入居時に半田兄弟から『なんでも応援しますよ〜』と言ってもらえて、実際にサポートしてもらえたのがとても嬉しかったです。天井や壁の塗装をするときに、適した塗料をそもそもどこで買えばよいか分からず、半田さんに聞いて教えてもらいました。ホームセンターには売ってないものなんですよね。」(橋本さん)

半田兄弟はコミュニティデザイナーであり、不動産と建築のプロ。
気軽にちょっと何かを聞ける存在」が身近にいることは、DIYを進める上での大きな安心材料になっています。

また、「入居者さんのDIYレベルに合わせたオーナーの柔軟な対応」も、DIYを始めやすくする要素でした。
「入居時、オーナーさんにリビングの床を「DIY可・more&more(321号室)」と同じ仕様へ工事してもらったのも大きな後押しになりました(橋本さんがご選択)。自分にとってリビングの床の面積は広いものだったので、ここが下地材の状態だと心が折れていたかも。お部屋の一部を自分の理想の状態にしてもらえていたので、DIYの精神的なハードルがかなり下がりました。」(橋本さん)

funker room の仕組みは、古いお部屋を勝手にDIYしてね、という単純なものではありません。
入居者さんの「DIYで自分の部屋をつくってみたい」という好奇心とわくわくな気持ち、
それをできる限り後押しできるような管理者のサポートと、オーナーの想い。

これらがちょうど良いバランスで交わることで、funker room のおもしろさが最大限に発揮できるのだと思います。

ここにしかない部屋、コーポ江戸屋敷での暮らし

実は橋本さんは一度仕事のご事情でコーポ江戸屋敷からの転居を検討しなければならず、DIYできる賃貸物件を探されたことがありました。その転居の話はなくなりましたが、その当時に funker room のような物件は久留米市では他に無いことが分かったそうです。
「ほんとに、世界にここにしかない部屋だなと思います。」(橋本さん)

そして最後に、コーポ江戸屋敷での暮らしについて伺いました。

「コーポ江戸屋敷に住んでみて思うのは、良い人が多いなということ。時代的に人と人がドライな関係になっていく傾向がある中で、時代と逆行して人と人の関係性をつくっていっていることが、なんだか遠回りのような感じだけどおもしろいなと思っています。」

昔からコーポ江戸屋敷に住まわれている人との挨拶が自然にあったり、
団地内のカフェ「ツキシマコーヒー」さんを訪れると、入居者さんや近所の人を紹介してくれ、いろんな人と友達になれる環境を自然とつくってくれたり。
目の前の自分たちの生活を楽しみ、自ら暮らしを育てていく土壌があります。

DIYで自分好みの部屋をつくってみたいけど、何から始めたらよいか分からない。
そんな想いを持っている方は、コーポ江戸屋敷を覗いてみてはいかがでしょうか。
funker roomを見守るいろんな人たちが、共に暮らしを楽しんでくれるはずです。

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スペースRデザイン 新野

前田由季子

興味のあるくらしの分野: パン・食・健康・ランニング・自然

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